[こんなニュースありました (3)]  Styx(ステュクス)という名の映画、9/13からドイツで公開
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     Styx というのは、『独和大辞典』によれば、「(ギ神)ステュクス(冥界(めいかい)の川)、三途(さんず)の川」のこと。
     ギリシア神話では、死者の国があり、そこにステュクスという川が流れています。ステュクス川は、冥界を七重に取り巻くように流れ、
     生者の世界と死者の世界を分けているとされています。この川が生死を分ける1つの象徴的存在であるところから、この映画の題名になったようです。
     さて、こんなタイトルのついた映画ですが、オーストリアの映画監督・脚本家ヴォルフガング・フィッシャー (Wolfgang Fischer) による作品で、
     2018年のベルリン国際映画祭 (Berlinale) のパノラマ・スペシャルのオープニング映画として上映され、
     デーファ財団のハイナー・カーロウ賞 (Heiner-Carow-Preis der DEFA-Stiftung)
     を受賞しています。 
     さて、肝心の映画ですが、ジブラルタル (Gibraltar) からヨットで大西洋南部にあるアセンション (ascension)
     を目指して1人で船旅をする女性医師リーケ (Rike) が、大海原の中で難民船に出会って、1人の難民を助ける話。
     リーケ役は、ズザンネ・ヴォルフ     (Susanne Wolff | filmportal.de)
     です。近年、大量の難民船がアフリカからヨーロッパを目指しているところから、おそらく決して珍しくない光景なのでしょうが、
     映画の中には「容赦ない命を賭けた場面」が存在し、「たった1人の難民を救う」ことと、「現実に大勢の難民の命を救えない」というジレンマが描かれています。
     おそらく、そうした緊張した瞬間瞬間をリアルに捉えた映画なのであろうと、トレーラーしか見ていない筆者は考えます。かなり多くの新聞や雑誌などのメディアが批評を書いています。
     難民が大挙して押し寄せてくる状況、他人ごととは感じられない人々が多くいることと思います。
     ここでは、南ドイツ新聞 (Süddeutsche.de) の批評をリンクしておきます。
     この中にも、トレーラーへのリンクがあります。
     (1) Rezension – Kinofilm “Styx” über Flüchtlingsdilemma – Kultur | Süddeutsche.de 
 
     映画のトレーラーだけを見たい方は、Kino-Zeit が提供する映画紹介のページ
     Styx (2018) | Film, Trailer, Kritik | Kino-Zeit からどうぞ。
      
 
  
