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ゲンシャー元外相、89歳で3月31日に死去

ゲンシャー元外相、89歳で3月31日に死去

18年間にわたって外相を務めたハンス=ディートリヒ・ゲンシャー(Hans-Dietrich Genscher)氏が2016年3月31日に89歳で死去しました。
ゲンシャー氏は、自由民主党(Freie Demokratische Partei)の政治家であり党首を務めたり副首相や内務大臣を務めたりしましたが、なんといっても
西ドイツ時代の1974年から18年間に渡り外務大臣を務めた印象が強いので、
「永遠の外相」(der ewige Außenminister)とか、「飛び回る外相」(der fliegende Außenminister)と呼ばれました。
その姿は、あちこちに飛んで行って困難な課題を解決するスーパーマンにたとえられ、「ゲンシマン」(Genschman)と呼ばれたり、さらには、
「黄色いベストを着た姿」を der Mann im gelben Pullunder と表現されたり、時には主義主張を曲げてでも柔軟に交渉する様子が、
genschern という動詞で表現されました(特別な造語です)。
人々の記憶に残っているシーンの1つは、1989年9月30日にプラハのドイツ大使館のバルコニーから東ドイツからやってきた人々に向かってゲンシャー外相が発した
「わたしたちは、みなさんの出国が可能になったということを伝えにやってきました。」 „Wir sind gekommen, um Ihnen mitzuteilen, dass heute Ihre Ausreise möglich geworden ist.“
という一言でしょう。このスピーチは、後のベルリンの壁の崩壊につながりました。
今回は、主に
Früherer Außenminister Hans-Dietrich Genscher ist tot | ZDF heute と、
Zum Tod von Hans-Dietrich Genscher: Marathonmann der deutschen Politik | SPIEGEL-ONLINE
を参照しました。

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