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映画『マルクス・エンゲルス』岩波ホールで上演中(6月15日まで)

映画『マルクス・エンゲルス』岩波ホールで上演中(6月15日まで)

社会主義とか共産主義と言うと、今ではもうほぼ過去のもので、かつては「政治的に左」の人々が根本思想として考えていたものというイメージがあります。
その思想の源は、よく知られているようにカール・マルクス(Karl Marx:1818 – 1883)
とフリードリヒ・エンゲルス(Friedrich Engels: 1820 – 1895)です。
現在、岩波ホール で目下上映中なのは、ラウル・ペック監督(Raoul Peck)による2017年の作品で、原題は、
The Young Karl Marx、日本語ではなぜか『マルクス・エンゲルス』、ドイツ語では
DER JUNGE KARL MARX です。
映画『マルクス・エンゲルス』| オフィシャルサイト にあるように、
「1840年代のヨーロッパでは、産業革命が生んだ社会のひずみが格差をもたらし、貧困の嵐が吹き荒れ、人々は人間の尊厳を奪われて、不当な労働を強いられていた」と言えます。
そんな中で、「20代半ばのカール・マルクスは、搾取と不平等な世界に対抗すべく独自に政治批判を展開するが、それによってドイツを追われ、フランスへと辿りつく。
パリで彼はフリードリヒ・エンゲルスと運命の再会を果たし、エンゲルスの経済論に着目したマルクスは彼と深い友情をはぐくんでゆく」様子がみごとに描かれています。
現在、ふたたび貧困と格差が再び世界的に大きな問題となっているので、なおさら他人ごととは思えないような社会背景をこの映画の中に見て取ることができます。
映画の中では、ドイツ語、フランス語、英語などが飛び交い、若きマルクスとエンゲルスがどのような使命を感じてどんな行動をとって
『共産党宣言』(Manifest der Kommunistischen Partei (1848))を書くに至ったのかを追体験できます。
ちなみに、『共産党宣言』は、2013年にユネスコの「世界の記憶」(Memory of the World)に草稿が登録されたそうで、
Manifest der Kommunistischen Partei (1848) | Wikisource
で、原文を読むことができます。
なお、岩波ホールでは、「最終回学割チケット」というのがあり 毎日の最終回 (月~金19:00/土日祝18:30)に限り大学、大学院、専門学校生の方は¥1,200で見ることができます。

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