高田博行著『ヒトラー演説:熱狂の真実』(中公新書) 出版される(2014年6月25日)
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中公新書 | 中央公論新社 から、
高田博行著『ヒトラー演説:熱狂の真実』| 中公新書 | 中央公論新社 (中公新書 2272) が2014年6月25日に発売されました。
本の帯には、「25年間、150万語の演説データから煽動政治家の実像に迫る」とあります。さらに、同書のプロローグは「イメージは往々にhして一人歩きする。
ヒトラー(Adolf Hitler)の演説の場合も例外ではない。」で始まります。日本でも、おそらく多くの人々がヒトラーの演説の一部をテレビで見ており、
なんらかのイメージを持っているのではないでしょうか。しかし、高田氏が指摘するように、それが本当に真実なのかどうか、きちんと検証してみる必要があります。
本書は、「ヒトラー演説の実像」に「語ったことば自体の分析」から迫った本です(歴史的、社会的背景の考察やジェスチャーの記述ももちろんあります)。
しかも、典型的な演説の面白そうな部分だけに注目するのではなく、
1919年10月から1945年1月までのおよそ25年に渡る演説全体を緻密に分析したものは、この本をおいて他にないでしょう。きちんとした文献一覧、本文で引用した演説のドイツ語原文も付属することから、
今後、ヒトラーを語る時に定番の参考文献となると思われます。お勧めです。