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ハノーファ獣医科大学(TiHo)の訓練犬は新型コロナウィルスを嗅ぎ分ける。

ハノーファ獣医科大学の訓練犬は新型コロナウィルスを嗅ぎ分ける。
Tranierte Hunde in Hannover erschnüffeln Corona.

2021年2月3日にニーダーザクセン州(Niedersachsen)の州首相シュテファン・ヴァイル(Stephan Weil, SPD) 氏がハノーファ獣医科大学(TiHo Hannover – Stiftung Tierärztliche Hochschule Hannover を訪問したというニュースが流れました。そこで登場したのが、新型コロナウイルスを嗅ぎ分けるように訓練された犬です。北ドイツ放送(NDR) のニュースによれば、「ハノーファ獣医科大学の犬はコロナを嗅ぎ分ける:ヴァイルはとても魅了されている」(TiHo-Hunde erschnüffeln Corona: Weil ist sehr angetan | NDR.de – Nachrichten – Niedersachsen – Studio Hannover と紹介しています(Weil は固有名詞ですのでご注意)。この記事の最初にある3分程度の動画で、「コロナ探索犬」(Corona-Spürhunde)の雄姿を見ることができます。

実は、新型コロナウイルスを嗅ぎ分ける犬の話、昨年の夏にすでに報道されていました。例えば、同じ北ドイツ放送の記事で、「犬は非常に確実にコロナを嗅ぎ分ける」(Hunde erschnüffeln Corona recht zuverlässig | NDR.de – Nachrichten – Niedersachsen – Studio Hannover)という記事が、2020年7月24日に出ています。

さて、その内容です。2021年2月3日の記事では、「2020年の夏に、大学の指導のもとに研究チームが研究を公表したのだが、連邦軍の探索犬をコロナウイルスに対して訓練した。それによると、8日間の訓練の後、1,012の唾液と気道の分泌物サンプルのうち、94パーセントを正しく認知することができた。」とのことです。

では、そもそも、犬は何を嗅ぎ分けているのでしょうか?これに対して、同記事では、「ウイルスは、何の匂いも発しないが、罹患した人間の細胞の新陳代謝を変える。その分泌された物質を犬は嗅ぎ分けることができる。」と説明をしています。昨年の7月24日の記事には、使われた犬が牧羊犬、スパニエル、リトリーバーだったと書かれています。そして、専門誌 BMC Infectious Diseases に詳細に紹介されているそうです。

ハノーファ獣医科大学の2月3日のプレス発表(TiHo Hannover – Pressemitteilungen, 03.02.2021 を読むと、「訓練を受けた探索犬は、新型コロナウィルスに罹患した人間の唾液のサンプルを健康な人の唾液のサンプルと区別できる」(… trainierte Spürhunde [sind] in der Lage, Speichelproben SARS-CoV-2-infizierter Menschen von Speichelproben gesunder Menschen zu unterscheiden. ) そうで、犬は数秒の間に決断を下せるので、他の抗体検査よりもずっと早いとのこと。確かにそうですね。すでに、ヘルシンキとドバイでは、このような「コロナ探索犬」が空港で働いているそうです(NDRのビデオに登場していました)。

日本でも、「コロナ探索犬」の助けを借りれば、いろいろなところで活躍してくれそうな気がします。そう思いませんか?

j.o.

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